とりぶう の 宮古島日記

宮古島移住者の生活。いろいろなことがあるけど、基本的に楽しい方向で生きていく方針です。夫しかちくと認知症お義母さんとの3人暮らし。

ひみつのす





みなさんこんにちは。

鳥の巣を見つけたら、なんだかうれしい。

この中で親鳥がいっしょうけんめい卵をあたためるんだな。

あたためられた卵は孵化して、くちばしの黄色い雛たちが、ぴいぴい鳴いてはエサを求めるんだな。

そんなことを考えるだけで、春だなあと、ほのぼのした気持ちになる。

去年、マンションの窓の雨戸の下というか、中というか、ヘンテコなところに巣をつくっているスズメを見た。

そんなせまいところに巣?

と思ったが、スズメは猫並みにせまいところが得意なのか、器用にそこで子育てしていた。

今年もそこを通るたび、

「ここに巣作るんかな?」

とほほえましい思いでいたのだが。

先日、そこを通ったとき。

道路に面したその窓ではなく、面していないほうの窓の雨戸に巣材らしきものが見えた。

わあああ!

今年はここ!

思わず笑みがこぼれた。





すずめのひみつ




折しも、巣材をくちばしにくわえたスズメがこちらをうかがっており、

「ひみつやで」

と言わんばかりの表情だった。

その部屋の住人はなにも知らないのだと思うと、ますますほほえましい。

住人はある時から、

「なんか最近、めっちゃぴいぴい鳥の声がするなあ」

と思うようになり、

「去年もこの時期、雛っぽい鳥の声してたなあ」

と思い出し、

「春やなあ」

などと結論づけたりしたら、ほほえましすぎる。

「あなたのすぐそばで雛がかえってるんですよ、それも2年連続」

と、そっと耳元にささやきたいなあ。


それでは~


とりぶう


魔性の女VS美徳三けん




みなさんこんにちは。

たぶん何回人生をやり直しても、そっち側にはなれないだろうなあ、

と思うタイプの女がいる。

「魔性の女」というのがそれだ。

昨日書いたサマセット・モーム著「人間の絆」で、主人公フィリップを惑わすミルドレッドという女がまさにそうだった。

美人でわがままで虚栄心が強い。

フィリップは最初、こんな女にひかれてたまるか、と心の中でミルドレッドの悪いところをあげつらう。

しかし顔を見たらそれが吹っ飛ぶ。

言われるままにお金を工面してしまう。

会話もつまらないし、頭もよくないし、なによりもやさしさがない。

なんでこんな女にこだわってしまうのか。

この女といても幸せになれないことは頭ではわかっていても、なぜ強烈に惹かれてしまうのか。

ミルドレッドは男を作ってはフィリップの元を去り、

お金がなくなったらフィリップの前に現れる。

これでもかというくらい、精神的にも金銭的にもフィリップを痛めつける。

しかし、こういう女に惹かれる気持ちは、

わからんでもない。

好きになったら地獄見ると思ってても、

「破滅させられる喜び」

みたいなものがあるのだろう。

こういう女の行く末の常として、ミルドレッドはおちてゆく。

娼婦になって病気にかかる。

そんなになってもまだフィリップは助けてやりたいと思う。

しかし助けても助けても、それをあざ笑うように、自ら落ちる運命を選ぶミルドレッド。

最終的にフィリップはまっとうな女性を選ぶ。

健康で堅実で謙虚。

3「けん」の持ち主。

ミルドレッドほど我を忘れて愛することはないが、香りのよい幸せを選ぶのだ。

まさかのハッピーエンドに、

ああよかったなあ。

よかったよかった、と、

わたしはラストに泣いた。

けど。

何回人生をやり直してもそっち側にはなれないけれども、

絶対、次にやり直せる人生がある、とわかってたら、

一度「魔性の女」をやってみたい。




魔性の女




やり直せないのが人生だから、

今日もわたしは地道に生きるのだなあ。

ちなみに。

魔性の女の真逆の性質、

健康、堅実、謙虚
 
を、「美徳三けん」と名付けることにしたので、

そのつもりで。(どのつもり?)

それでは~


とりぶう



ビバ、人生!




みなさんこんにちは。

自分がナニモノかになれるかもしれないという、漠然とした期待を持って幼少のころは生きてきたが。

成長するにつれ、それがたぶん、いや確実にありえないことだとわかるようになり。

楽しいことや嬉しいことのあいまに、辛いことや苦しいことも必ずあり、

しかし、たのしうれしのことだけで成り立つ人生など確実にありえないとわかるようになり。

そもそもナニモノかになるってなんだ?

幸せになるってなんだ?

人生とはなんなのだ?

なんのために生きるのだ?

と、考えたとき。

わたしは「生まれたから生きるだけだ」と常々考えてきた。

「生まれて、すみません」

などと言う必要は全然ない。絶対ない。

人は生まれたから生きるだけだ。

たのしうれしだけではなく、苦しくて辛いことひっくるめて生きるということだ。

うまく言えないけど、そうだ。

ああ、だれかこういうことをうまく言い表してくれないものか。

と、思っていたら。

サマセット・モームが「人間の絆」ですでに言うてくれてた。

100年以上前に、すでに「人生は無意味だ」と解き明かしてくれていた。

「人間の絆」はモームの自伝的小説。

主人公フィリップ・ケアリは幼くして両親を亡くし、牧師である伯父夫婦に育てられる。

しかし生まれつき足が不自由なフィリップ。

もう人生ハードモードな予感がひしひし。

案の定いじめられしんどい幼少期を過ごす。

伯父みたいに牧師になることを期待されるが、祈っても祈っても神様は自分の足を治してくれない。

そんなこんなで宗教を捨てる。

彼は頭がよく、そこそこお金もある境遇だったので、

画家を目指したり、医者を目指したりする。

そんな中、出会った詩人に、

「人間は利己的なもの。利己的でない人間はいない。人間が求めるものは快楽のみである」

と言われ、

いろいろ困惑するフィリップ。

そして、「絨毯」に答えがあると言われ、

ますます「なんのこっちゃ」なフィリップ。

しかしその後、女に振り回されズタボロになったりし、いろんな経験を積み、

フィリップは、人生は無意味だ、とわかる。

無意味というのは生きててもしょうがないということではなく、

人はなにか意味をもって生まれたのではなく、

生まれたから、生きるのだ、ということ。(だと、わたしは解釈している)

そして、喜怒哀楽やいろんな経験で自分の絨毯を織るのだ。

それが生きるということなのだ、と、

フィリップは悟る。




人生じゅうたん




そうそう、そういうことよ、わたしが言いたかったのは。

読みながら何度もうなずいた。

いろいろ腑に落ちる経験をさせてくれる本でもあるし、

も~、そんな女ほっとけ!と思わず口に出してしまう場面も多々あり、

気付いたらフィリップに感情移入してしまうこと限りなしの本である。

読みはじめは、

「こんな暗い人生、大丈夫?」

と思うのだが。

読み終わったら、

「ビバ、人生!」

と叫びたくなる本だった。

しかし100年以上前に書かれたとは思えないほど、普通の感覚で読めたのは、

サマセット・モームの力はもちろんのこと、

金原瑞人さんの翻訳が素晴らしかったということだともいえるんだなあ。


それでは~


とりぶう


黒猫ポール




みなさんこんにちは。

大人になってからネコのもふもふの可愛さに目覚めた娘うさQ。

わたしとしかちくがウォーキングでネコに会った話をすると、

「ええな~、ネコ的なもの触りたいな~」

とうらやましがる。

そこで昨日、ネコがよくいるところに一緒にウォーキングに行った。

あいにく、風が強く曇天だったので、

「ネコおらんかもなあ」

とあたりを見回していると、しかちくが、

「おるで!」

と言う。

「ほんま?」

見回してもそれらしきものはいない。

「どこ?」

わたしとうさQがキョロキョロしていると、しかちくは、

「ほら、昨日の黒猫!」

と指をさす。

前日、人懐こい黒猫がたしかにその近くにいたが、わたしには見えない。

ハテ、メガネの度をあげなあかんやろか?

と目を凝らしていると、「なんでわからんの?」とでもいうようにしかちくが、

「あれや」

としっかりと指さしたものは。




黒猫の正体見たり




車止めのポールだった。

「・・・・あ」

やらかした顔のしかちく。

その車止めが、「黒猫ポール」と名付けられたのは言うまでもない。


それでは~


とりぶう


とりぶう家の食卓9~かつおぶしの一生メニュー





みなさんこんにちは。

とりぶう家の食卓9は、「かつおぶしの一生メニュー」です。

わたしはかつおぶしのだしが好きで、だしが必要な料理はマメにだしをとります。

かつおぶしは1回使ったら保存し、

2回目のだしをとったらまた保存し、

3回目は料理に使います。




かつおぶしの一生メニュー





〈かつおぶしの一生メニュー〉

・高野豆腐のたきもの(かつおぶし1回目)

・赤魚入りみそ汁(かつおぶし2回目)

・オクラとわかめとかつおぶしのサラダ(かつおぶし3回目)

・キャベツとミンチのいため物



〈高野豆腐のたきもの〉

かつおぶしと昆布のだしに砂糖、醤油、みりん、酒、塩、などを適量入れ、もどした高野豆腐を煮る。
昆布はそのまま食べる。
かつおぶしは取り出す。


〈赤魚入りみそ汁〉

焼こうかなと思っていた赤魚。
ちょっと寒い日だったのでみそ汁に入れることにしました。
こういうことはよくある。
2回目に使うかつおぶしがあんまりいい仕事をしないだろうと思っていたので、だしの意味もあります。
大根、人参、ねぎ、こんにゃくを入れます。


〈オクラとわかめとかつおぶしのサラダ〉

冷蔵庫に野菜があんまり残っていないときは、冷凍庫と乾物の出番。
冷凍オクラと乾燥ワカメを水でもどし、3回目のかつおぶしを細かく切ります。
それらに、めんつゆとチューブのゆずを入れてまぜます。
チューブのゆずはええ仕事するわあ。


〈キャベツとミンチのいため物〉

ざっくり切ったキャベツとミンチを中華味でいため、片栗粉でとろみをつけます。
ミンチは片栗粉があれば、まとまってくれます。
ちなみに中華味は、この日はニンニク、ショウガ、麻辣醤、豆板醤、豆鼓醤、醤油で味をつけました。
もっと手っ取り早くニンニクショウガと創味シャンタンのみの日もあり、
むしろそっちの日が多いです。




かつおぶしの一生メニュー





かつおぶしは優秀だなあとしみじみ考えさせられる献立。

かつおぶしを気持ち多めに入れると、ふわああっとかつおだしのにおいが広がり、

しあわせな気持ちになること請け合い。

かつおぶしからだしを取るのって、もったいないと思っていたけど。

最後はかつおぶしを食べることで、元は取れたと思えます。

ひとつの食材だと思うと、使いどころはけっこうあるんだよなあ。


それでは~


とりぶう



読者登録
LINE読者登録QRコード
ギャラリー
  • うちにピカソ
  • これもいわゆるピロートーク
  • 春の目安
  • 山姥の変身
  • とりぶう家の食卓12~そうじゃないけど食べてしまうアジフライ
  • 自己満足が自分を幸せにする
  • すもうの話
  • 義母とエプロン
楽天市場
アーカイブ
カテゴリー
楽天市場
  • ライブドアブログ