(324)
ミヤコ家のリビング。
「タマヨ、遅いわねえ。」
ナツミさんが時計を見て言う。
「友達の家にいるって電話があったんだろ?」
ミヤコさんがテレビを見ながら言う。
「そうなんだけど、9時っていうのはちょっと遅すぎない?」
「まあな。」
「最近、あの子ちょっとたるんでるのよね。帰りも遅いし、学校に遅刻もしてるみたいだし。
あなたちょっとガツンと言ってやってよ。」
ナツミさんが握りこぶしを作って言う。
「え~、おまえに任せるよ。
ただでさえ、やりにくい年ごろなのに、そんなこと言ったら、ますます父親に嫌悪感もつよ~。」
ミヤコさんはめんどくさそうに言う。
「何言ってるのよ!あなた、父親の威厳ってものは、こういうときに示すもんでしょ。
嫌われるのはわたしの役目で、あなたはいいとこどり?ちょっと見損なったわよ。」
ナツミさんは腕を組んでミヤコさんをにらむ。
そこへタマヨが帰ってくる。
「あなた、頼んだわよ。」
ナツミさんがミヤコさんの肩をたたく。
「おい、タマヨ、ちょっと来い。」
ミヤコさんはまじめな声で呼ぶ。
「ただいまー。どしたの?」
タマヨは気軽にやってくる。
「タマヨ、最近帰ってくるの遅いじゃないか。」
ミヤコさんは腕組みして言う。
ナツミさんも腕組みして眺めている。
「ああ、ごめん。でもテスト勉強だよ。こんどは英語がんばろうと思ってさ。
ヒナコに特訓してもらってんだ。」
タマヨがちょっとはにかみながら言う。
「おお、そうか、そうか。それなら・・・。」
ミヤコさんが言いかけると、ナツミさんが眉間にシワをよせてミヤコさんをにらむ。
「いや、あのなタマヨ。学校も遅刻が多いらしいし、帰りも遅いからちょっとたるんでるんじゃないか?
だいたい、高校生のあいだは家のルール、学校のルールに従わなければならないさね。
それができないんだったら、一人でやってくしかないんだからな!」
びしっと言うミヤコさんをタマヨはぶ然とした表情でにらむ。
「・・・ってお母さんは言ってるんだぞ!」
ミヤコ家のリビング。
「タマヨ、遅いわねえ。」
ナツミさんが時計を見て言う。
「友達の家にいるって電話があったんだろ?」
ミヤコさんがテレビを見ながら言う。
「そうなんだけど、9時っていうのはちょっと遅すぎない?」
「まあな。」
「最近、あの子ちょっとたるんでるのよね。帰りも遅いし、学校に遅刻もしてるみたいだし。
あなたちょっとガツンと言ってやってよ。」
ナツミさんが握りこぶしを作って言う。
「え~、おまえに任せるよ。
ただでさえ、やりにくい年ごろなのに、そんなこと言ったら、ますます父親に嫌悪感もつよ~。」
ミヤコさんはめんどくさそうに言う。
「何言ってるのよ!あなた、父親の威厳ってものは、こういうときに示すもんでしょ。
嫌われるのはわたしの役目で、あなたはいいとこどり?ちょっと見損なったわよ。」
ナツミさんは腕を組んでミヤコさんをにらむ。
そこへタマヨが帰ってくる。
「あなた、頼んだわよ。」
ナツミさんがミヤコさんの肩をたたく。
「おい、タマヨ、ちょっと来い。」
ミヤコさんはまじめな声で呼ぶ。
「ただいまー。どしたの?」
タマヨは気軽にやってくる。
「タマヨ、最近帰ってくるの遅いじゃないか。」
ミヤコさんは腕組みして言う。
ナツミさんも腕組みして眺めている。
「ああ、ごめん。でもテスト勉強だよ。こんどは英語がんばろうと思ってさ。
ヒナコに特訓してもらってんだ。」
タマヨがちょっとはにかみながら言う。
「おお、そうか、そうか。それなら・・・。」
ミヤコさんが言いかけると、ナツミさんが眉間にシワをよせてミヤコさんをにらむ。
「いや、あのなタマヨ。学校も遅刻が多いらしいし、帰りも遅いからちょっとたるんでるんじゃないか?
だいたい、高校生のあいだは家のルール、学校のルールに従わなければならないさね。
それができないんだったら、一人でやってくしかないんだからな!」
びしっと言うミヤコさんをタマヨはぶ然とした表情でにらむ。
「・・・ってお母さんは言ってるんだぞ!」