とりぶう の 宮古島日記

宮古島移住者の生活。いろいろなことがあるけど、基本的に楽しい方向で生きていく方針です。夫しかちくと認知症お義母さんとの3人暮らし。

2022年08月

浮舟というあの時代の理想的な女




みなさんこんにちは。

係累が少なく、たよりない女はモテるんだな、

と、田辺聖子さんの「新源氏物語 霧深き宇治の恋」を読んで思った。

この小説は光源氏死後、その子(血はつながっていない)薫や孫の匂宮(におうのみや)を主人公とした「宇治十帖」の現代語訳的小説である。

やたらめったら女を口説きまくった光源氏とは対照的に、なにかっちゃ、

「もう出家したい」

と思うめんどくさい性格の薫が、もじもじしてるうちに、好きな女がみんな自分の手から離れていった物語。

光源氏に対しては、

「よくまあそんな口から出まかせのことをペラペラと」

とあきれたものだが、

薫に対しては、

「早よせんかい!」

と尻をたたきたくなる。

そんな薫が「浮舟」という女を好きになる。

この人は、薫がめちゃくちゃ好きだったがモノにできないまま死んでしまった女の異父妹。

見つけたとき薫は、

「ウホッ!」

と喜ぶ。

平安時代は一夫多妻制だが、意に添わない結婚も多い。

身分の高い薫は帝の娘を妻にするが、そういう結婚はまわりにとても気をつかうし、

なんせお姫様なので、本人が意識しなくてもたぶん高飛車な物言いだろうし、安らげることなどない。

そこで、口やかましい親戚縁者が少なく、かつ美しく、かつ気の強くない、むしろ頼りないくらい自己主張しない女、自分だけを頼りにしてくれる女が望ましいのだ。

愛玩動物みたいな女、と言えるかもしれない。

そういう要素を浮舟はすべて備えている。

「これはよい女と出会えた」

と薫は喜ぶが。

同じころ、匂宮も浮舟と出会う。

そして、

「これはよい女と出会えた」

と喜ぶのだ。

薫と匂宮は当代きっての美男貴公子。

おまけに身分も申し分ない。

ひと目だけでも見てみたいと思う女が都じゅう、いや日本中にいるといっても過言ではない存在なのだ。

そんな二人に同時に愛されてしまう女、浮舟。

先にモノにしたのは薫だが、匂宮が寝取ってしまう。

二人の間で心が揺れに揺れ、とうとう浮舟は入水自殺。

命はとりとめたが、もう恋愛沙汰はこりごりとばかり尼になってしまうのだ。

自分の意見をはっきり言わず、そのために流されるままあっちに引っ張られたり、こっちに引き戻されたりと漂って翻弄された浮舟が。

しかし、尼になるときだけはもう見事にきっぱり。

海賊王にオレはなる!ばりのきっぱり。

そして二度と薫に会うこともない。

浮舟はようやく心の平安を手にしたのだ。




うきふね





「幸せ」とはなんだろう?

「モテること」は幸せなのだろうか?

少なくとも、浮舟にとって「モテること」は幸せではなかった。

どんなに素敵な貴公子に愛されたとしても、心から好きだと思える人でなければ迷惑なだけである。

浮舟の時代は自ら男を選べなかった。

ひたすら受け身だった。

そんな時代に生きた女としては、「心の平安」こそが幸せだったのかもしれない。

と。

浮舟の気持ちに添ってみたけれど。

現代に生きる身としては、

「自分の好きな男をはっきりしたらそれだけでよかったのに」

と思ってしまう。

が。

そういうはっきりした女はあの時代ではモテないわけで、結局、浮舟は平安時代の理想的な女だったのだろうなあ。


それでは~


とりぶう

雨乞いしたら即台風





みなさんこんにちは。

梅雨が明けてから、宮古島はほんっとうに雨が少なく、

それは宮古島から67㎞離れた多良間島でも同じ。

とくに、日本一のサトウキビ生産量をほこる多良間島では、水がないというのは死活問題。

そのため、雨乞いがおこなわれたというニュースを昨日見た。

今朝。

かなり強めの台風11号が今週宮古島及び多良間島方面に向かってきて、大雨をもたらすらすというニュースを見て、

しかちくは、

「雨乞いしたらてきめんや、すぐにアマビエ来るな」

と、言った。

アマビエ?



アマビエ、忙しいな





雨までもたらすとなると、

アマビエ、だいぶ忙しない?

それでは~


とりぶう

最新式の体温計

みなさんこんにちは。

歯の詰め物が欠けたので半年ぶりに歯医者に行った。

その歯医者はこのところ行くたびに何かが変わっている。

前回は診察券が手書きのものから機械に入れる的なものに変わっていたし、

前々回は支払機が導入されていた。

今まではお金を手渡ししていたのが、自分で札と小銭を投入するセルフ式に変わったのだ。

今回もなにか変わっているのだろうかと思いつつ受付に行くと、

「熱をはかりますので手を出してください」

と受付のおねえさんが言うので、わたしは手首を出した。

そして支払機の横に見慣れない黒い機械があるのを発見。

ははん。

と思った。

これは最新式の体温計だな、

と、わたしはピンときた。

新型コロナの流行で、あちこちで検温がなされるようになり、

非接触で検温ができる体温計や、顔を近づけると体温が表示されるものなど、

さまざまな体温計がちまたにあふれている。

その黒い機械は何もしゃべらないが、わたしの体温をしっかりと計ってくれるであろう頼もしい見た目をしている。

わたしは手首をそこにかざした。

黒い機械はなにもいわないし、何も映さない。

ひたすらかっこよく無言だ。

機械は微動だにしない。

わたしは手を広げたりして何度もかざしてみた。

なんの変化もない。

そらそうだ。



謎の機械が多すぎる




カード読み取り機やもん。

わたしがカードでないことだけが、無事証明された。



それでは~


とりぶう

宮古島ニュースvol38~サシバ知ってる?





みなさんこんにちは。

毎週金曜日は宮古島ニュースです。

島内のできごとをお伝えします。

2022年8月26日

宮古島市の総合博物館では「あなたの知らないサシバの世界」を

8月19日から10月16日まで開催しているそうです。

「サシバ」と聞いて、

「ああ渡り鳥の」

とピンとくる方は鳥通。

多くの人にはあまりなじみのない鳥です。

市民(わたし)の妹も、宮古島に旅行に来た時、

「サシバの会」というのを見て、

「差し歯の人の集まりがあるのか?」

と思ったそうです。

サシバは宮古島市の市鳥。

小さめ猛禽類で、宮古島の人でサシバを知らない人はいないほど、市民に愛されている鳥。

毎年10月頃に渡ってくるのが風物詩になっています。

博物館では「市鳥選挙」と銘打って、博物館所蔵のサシバのはく製の人気投票も行っているそう。

なかなかユニークなキャッチフレーズは一見の価値ありです。

折しも、沖縄県では県知事選の真っ最中。

県知事の行方も気になりますが、サシバの市鳥選挙も楽しみですね。




345の348




ちなみに、市民(わたし)がサシバの名前を知ったのは、大学時代アルバイト先のレンタルビデオショップで、Vシネマのタイトルに「コードネーム348 女刑事サシバ」というのを見たときらしく、

「サシバ、348か。なんかかっこ悪・・・」

と思ったのだとか。

宮古島は海もいいですが、博物館もなかなか楽しいので、

お越しの際には訪れてみるのもいかがでしょうか。


それでは~


とりぶう

砂肝のコンフィを作ったが




みなさんこんにちは。

コンフィが気になる。

「〇〇レストランで鴨のコンフィをいただきました」

などという記事を読んだりすると、

「いったいぜんたい、鴨をどうしたっていうんだ!?」

と、頭を抱え込んでいた。

調べたところによると、

コンフィというのは肉を油で低温調理したものらしい。

揚げるのではなく、あくまでも低い温度の油でじっくり煮る感じらしい。

「ほんなもん、どえりゃあ脂っこいに決まってるがね」

と、わたしの中のエセ名古屋人は突っ込むのだが、

「ばってん、食べてみんことにはわからんたいね」

と、わたしの中のエセ九州人が主張し、

作ってみることにした。

作ったのは「砂肝のコンフィ」

前日、ジップロックに砂肝を入れ、

「こんなに入れてええかな・・・?」

とためらうくらいの量のオリーブオイルと、塩、ニンニク、ローリエを一緒に入れ漬け込んでおき、

翌日、お湯を入れた低温調理器、という名の炊飯器に入れ、保温で3時間ほどおく。

できあがり。

思ったより簡単にできた。

食べてみた。

いやこれは、おいしいではないか。

砂肝に味がしっかりしみて、焼くよりもしっとりした食感。

どえりゃあ脂っこいことはなかった。

初めての挑戦なので少量しか作らなかったため、4人分には心もとない。

そこで必殺かさ増し作戦に出ることにした。

それは、「パスタに混ぜる」作戦である。

基礎をおろそかにして発展問題をしたがるのはわたしの昔からのくせである。

大量のパスタに少量の砂肝のコンフィをオイルごと混ぜた。

「おいしい」

と好評である。

ときどき出てくる砂肝がアクセントになり、ついでに入れた鷹の爪がピリッときいて、

もはや「砂肝のペペロンチーノ」であった。

「コンフィ、どこいった?」

という感もなきにしもあらずだが、

しかしわたしにとっては初コンフィ料理であり、

うさQも、

「コンフィ、うま!」

と喜んでいた。




コンフィらしきもの




わが家のコンフィ(らしきもの)デビューはこうやって無事終わった。

レストランで本物のコンフィを食べたとき、

「このコンフィは前に食べたのよりも・・・」

などと知ったかぶって語りだすこともそう遠くあるまいな。

それでは~


とりぶう

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