とりぶう の 宮古島日記

宮古島移住者の生活。いろいろなことがあるけど、基本的に楽しい方向で生きていく方針です。夫しかちくと認知症お義母さんとの3人暮らし。

マラソン走ってみたい人に

鬼軍曹をつくろう ~マラソン走ってみたい人に(2)

みなさんこんにちは。

ランナー歴16年のベテランマラソンランナーが語る、マラソン案内第二回目。

ばばん!

と、エラそうに書いてみたものの。

マラソン歴はたしかに16年だけど、そのあいだレースに出なかった年もあり。

気持ちはいつも初心者。

タイムもいつも初心者。

そんな感じなので、走るつもりのない人も、気楽に読んでいただきたいです。

さて。

マラソンの練習において、鬼軍曹が大事だ、ということを一ヶ月ほど前に書きました。

え?

あれは昨日?

そうだった。

タイムマシンで過去に行ってたから、つい。(なんのボケやねん)

マラソンを始めるにあたって、一緒に走る人がいるのがよいのは言うまでもないこと。

とくにわたしのように、天使のようなふわ~っとした考え方をしてる者にとってみたら、

悪魔のように尻をたたいてくれる人がいると、サボれなくてすむ。






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前回。

最初は1キロくらいの短い距離を、ゆ~っくりゆ~っくり走るのがいいよ、

と書いたのですが。

それでも最初はわりとしんどい。

走ってない人がいきなり走ると、翌日筋肉痛になる。

正直やめたい。

さっそく天使がふわ~っと助言する。

「今日はやめたら?ふわ~っと家でゆっくりしといたら?」

とささやく。

思わず、そうだそうだとうなずきたくなる。

しかし鬼軍曹は、天真爛漫なクマのような顔で、

「走るで」

と告げる。

いやだなあ、と思いながらも。

鬼軍曹の顔を見てると、いやだとは言えない。

しぶしぶ走る。

でも実際、走ると達成感がある。

1キロだけなのに、走ったあとは爽快感が体をかけぬける。

そして思う。

この1キロがわたしのデブ化をおしとどめてくれるのだ、と。

毎日、そう思うようになる。

爽快感を感じだしたころ、鬼軍曹は告げる。

「距離伸ばそか」

と。

天使人間とりぶうは思う。

せっかく1キロで機嫌よくやってたのに、なんで伸ばすかなあ。

悪魔のようなクマめ。

と。

しかし、1キロではやせない。

1キロどころか、ほんとのとこ、毎日3キロ走っても、そんなにやせない。

だって食べるもの。

たくさんたくさん食べるもの。

でも太りもしない。

これが肝心だ、と天使は思うのです。

体重ではなくて見た目。

見た目はたしかに変わる。

だんだん走ってる人の顔になってくる。

足首が細くなってくる。

そして中身。

汗をかくたび、嫌なものが出てゆく感じ。

筋肉ができる感じ。

それを意識するのが肝心だと思う。

ふしぎなもので。

走ることを日課にすると、走るのが当たり前になり。

そのうち、走らなければ気持ち悪いくらいにまでなる。

鬼軍曹は大事な存在だけど、しだいに。

自分自身が鬼軍曹になってることもある不思議。

ふたりで走ると、どちらかが引っ張ってくれる。

どちらも引っ張ってくれないときは休む。

そんな感じでやってると、長続きする。

と、思う。

もちろん、鬼軍曹が見つけられない人もいると思う。

そんなときはクマのぬいぐるみを用意しよう。

そしてクマが命令してくるから走らなければ、と暗示するとよい。

きちんと走ったときには、クマが愛らしく見え、

走らなかったときには、悪魔に見えるだろう。

結局、いいたいことは。

鬼軍曹がいたために、わたしは続けられたのだけど。

ひとりで走る人であっても、心の中に鬼軍曹を作ろうということ。

だってマラソンはしんどいのだから。

しんどいとわかってて始めたのだから。

しかし、しんどいことイコール嫌なことではなく。

しんどいことだけど必要なことだと思ってる。

そういう人は必ず続けられると思う。

次回、大会にエントリーしてみようの話。

さて、タイムマシンに乗ってこよう。(なんのために?)


それでは~


とりぶう

エントリーから始まるのだ ~マラソン走ってみたい人に(3)

みなさんこんにちは。

子どものころの夢が実現した人は、どのくらいいるのだろうか?

ほとんどの人が、こんなハズじゃない人生を送ってると思う。

わたしもそのひとり。

こんなハズじゃない人生を送ってるけど、それは悪い意味ではなく。

思ってたのと違うだけだ。

思ってたのと違うことのひとつに。

わたしが、走ってるということ。

子どものころ、体育が嫌いだった。

生まれつき運動神経のよい人が、華麗にかっこよく活躍してるのを見るたびに、

世の中は不公平に満ちている、

と思ってた。

がんばってもがんばっても追いつけない背中がある。

なのに無理やり走らされる。

どうせかなわないのに。

引き立て役になるために、その他大勢に埋もれるために。

そんな調子だから練習が嫌いで、根性がない。

いまでもそれは変わらない。

でも、マラソンを走る。

なぜなら、もう大人になったわたしは、だれかの背中を追わなくてもよいから。

自分のペースで自分のために走ることができる。

遅いことは悪いことではなく、それはその人のスピードなのだ。

子どものころ、だれかがそういってくれたらよかったのに。

そんなことを思いながら走っている。

えーっと、昨日は大会にエントリーすることについて書くと言ってたのに、前置きが長くなってしまった。

ジョギングを始めたなら、ぜひ、大会にエントリーしよう。

それは恥ずかしいよ~、

と、思うかもしれんけど。

一度その壁をやぶったら、ヤミツキになる。

恥ずかしいのは最初だけ。

だれも他人のことなど、気にしてない。

まわりの人からは、

「あんた、お金払ってよくそんなしんどいことするね」

と驚かれるかもしれんけど。

そんなときには、

「ほんま、結婚といっしょやで」

と哀愁漂わせて答えよう。

そして。

テレビで見てるだけだった給水所で水を飲むという体験。

ぜひやってみよう。

走りながらの給水など、あれは神業としか思えない、

だいたい、給水所は立ち止まって水を飲み、ストレッチするところでしょ、

という感想を、完走してから人にいいふらそう。

完走してから、感想を語ろう。(ダジャレ2回もいらん)

完走できたら、言いたくなるのがあの名言。






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思いっきり、自分をほめたい。

そこには、すがすがしさしかない。

大会を走ってみて初めて、自分も市民ランナーなのだ、と実感する。

そして、自分よりも年季の入った人がたくさん走ってるのを見ることは、なにかしら希望にもつながる。

子どものころの夢はかなわなかったけど。

それはせまい視野で見てた夢で、大人になったら夢のようすが変わる。

元気で長生き。

いつまでも走れる体で。

笑いが絶えない人生を。

などといった内面のことを言い出す。

わたしも、本当のところ。

海外で悪いやつに追いかけられたときに、逃げ切れる体力を持つ、

のが夢。

それ、どんな状況やねん。

と思うけど。

わりと真剣に目指してる。

いつか悪いやつに追いかけられますように、って。

いやいや、そこじゃないでしょ。

関東風に突っ込んでみました。

次回は、マラソンはこんなだ、という話です。

ざっくりした予告ですいません。

内容は無いよう。

うしゃしゃしゃしゃ

関東風にボケてみました。(どこがやねん)

とりあえず、走りながら思うことなどを書いてみたいです。

それでは~


とりぶう

足一本くれてやれ ~マラソン走ってみたい人に(4)

みなさんこんにちは。

マラソン走ってみたい人に送るぐだぐだ話、第四回。

で、最終回。

今回はマラソンを走ってる最中の気持ちをお送りします。

まだ若かったころ。

といっても30代前半のころだけど。

マラソン大会でもらうTシャツの処遇に困った。

でかでかと書かれたマラソン大会の文字、

とくにおしゃれでもないデザイン、

「いったい、どこでこれを着ろと?」

と思って、タンスの肥やしになっていた。

が。

あれから月日は流れ。

40代も半ばになると、むしろ。

「今年のTシャツは何色やろうな?」

と、しかちくと言い合ったりするくらい楽しみなものになってしまった。

もししかちくが似合わない色であればわたしがもらおう、と思うくらい、

Tシャツが楽しみになってしまった。

今年はスカイブルーだった。

残念ながら、しかちくは自分で着るということなので、しぶしぶ承知した。

これから2年ほどはそのTシャツを着倒すことになると思う。

大会当日。

そのTシャツを着て走る。

カラフルでおしゃれなウエアを着てる人もいるけれども。

わたしたちはそういうものにお金をかけないと決めてしまってるので、大会Tシャツで参加するのだ。

スタート地点の陸上競技場には、ぞくぞくと人が集まり、めいめいストレッチなどをしている。

今回おもしろかったのは、落し物のアナウンスで、

「千円札の落し物がありました」

と言ってたこと。

それ聞いた人々がいっせいに、

「あ、それオレのだ。オレの千円札には野口英世が印刷されてる」

などと言ってた。

しかし千円札の落し物って。

よく届ける気になったものだ、と関心してると。

なんと、落とし主が現れたとのこと。



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落とした状況とか、場所とかで、持ち主を特定したらしいのだけど。

なんか、すごいと思った。

わたしの落とした1億円も、ひょっとしたらそのうち戻ってくるかもしれんな。

あ、まず落とすことから始めなければ。(お金を貯めることからやろ)

そうこうしてるうちに、フルマラソンがスタート。

15分後にハーフスタート。

天気がとてもよかったので、すでに汗ばんでくる。

わたしたちのレースはいつもカメ方式。

最初はゆ~っくり、のち、ペースアップ。

そのため、最初の3キロくらいはひたすら抜かれまくる。

もう最後尾ちゃう?くらい抜かれる。

しかし、他人にペースを乱されてはいけない。

実力がないのに最初から飛ばすと、かならず後半足が動かなくなる。

だから、調子に乗って飛ばす人を見ると、

「あとでバテるよ」

と心の中で言う。(醜い)

6キロほど走ると、渡りたい橋ナンバーワンに輝いたといわれる伊良部大橋。

全長3,540メートル。

じつは悪魔のような上り坂を持つ。

そして風が強い。

このあたりから、そろそろ人はバテはじめる。

わたしは、「よし、その調子」と思う。(やっぱり醜い)

わたしたちは伊良部大橋の近くに住んでいるので、この橋のことはよく知っているのだ。

風が強く、上りがきつい。

今シーズンも練習のため7回走って足をいため、その辛さは身にしみてるんだから。

そして何回走ってもイヤだとしか思えないんだから。

この橋を走るときは無心。

それしかない。

滝に打たれた修行僧の気分。

いやいや往復したあとは来た道を戻るだけ。

よし、ペースアップだ。

沿道で応援しにきてくれたうさQにあう。

しばらくうさQ伴走。

うさQは、

「思ったより速いペースで走ってるのに、なんでこんなに順位遅いん?

もう行ったかと思って不安になったわ」

と不思議がる。

そうだろ、そうだろ。

これから快進撃が始まるのだよ。

メイクミラクルなのだよ。

と、思うものの。

暑さと足の痛さがピークに達する。

がんばれ、とりぶう。

がんばれ、とりぶう。

わたしは自分にエールを送る。

この大会が終わったら、もうしばらくはきびしい練習しなくていいんだから。

足の痛さは忘れてしまえ。

足一本くれてやれ。

道端に「あと1キロ」の表示が出る。

まわりは歩いてる人もいる。

わたしとしかちくは、ペースを上げてから何十人も抜き去ってきた。

抜いてゆくことは気持ちがいい。

だから、抜かれるのは最初がいい。

しんどそうな人を横目に、ひたすら飛ばす。

飛ばす。

飛ばす。

陸上競技場が目に入る。

ああ、もう少し、もう少し。

足は自然と前に出る。

もうなにも考えずに、足を出すことだけに集中する。

最後の力をふりしぼる。

ぞくぞくゴールするランナー。

そして、

わたしたちのためにゴールテープが張られ。

笑顔でゴールする。

笑顔しかない。

笑顔しか。

こんなにしんどいのに笑顔しかない。

完走のメダルがかけられ、ああ、今年も走れた、と安堵する。

その瞬間は、心からうれしい。

走れてよかった。

その瞬間のために、練習してきた甲斐があった。

正直、練習は疲れるし、風が強い日はつらくてしかたない。

でも、いつか走れなくなるときが確実に来る。

だから、今は走れることがうれしい。

速くなくてもいい。

つらいけれども走り終わったあとは。

楽しいのだからしかたがない。

それがマラソンなんだなあ。

それでは~


とりぶう
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